レンタルサーバーの「転送量」とは?

レンタルサーバーの転送量はアクセスログを閲覧すると分かりやすいです。

例えば、こちらはさくらインターネットでのアクセス解析になりますが、どのファイルにアクセスがあったのかを閲覧することができます。

アクセス解析 転送量

このサイトの場合、トップページの「/」に「1247回」のHits(ヒット数)があり、「7922KB」の転送量があったと書いてます。また「robots.txt」には「1128回」のヒット数があり、「146KB」の転送量があったと書いています。

また、このサイトではCMSのMovableTypeを設置して更新しているため、「mt.cgi」へのアクセスも「7186KB」カウントされています。そのため、MovableTypeやWordPressなどのCMSを利用している場合は転送量が多くなる傾向があります。

これらのHTMLファイル、CSSやTXTファイル、画像、あるいはCMSによるアクセスなど、全ての転送量を合計したものがレンタルサーバーの「転送量」になります。

検索エンジンのクローラーなどによるアクセスもあるため、Google Analyticsのような「Webビーコン型」のアクセス解析ではわかりませんが、このような「サーバーログ型」のアクセス解析を閲覧するとサーバーの転送量を確認することができます。

一般的なレンタルサーバーではこの転送量に「50GB/1日」とか「70GB/1日」などの上限が設けられていることが多く、それを超えると追加での課金や速度制限がされることもあるため、サイトの転送量に見合ったサーバーを選択されるとよいでしょう。

データ転送量とページビューの目安

上記の「ヒット数」にはエラーも含まれますし、また画像やアイコン素材、CSSなどへのリクエストも全て含まれるため、「ヒット数」と「ページビュー数」は全く違う意味になります。

例えば、もし200KBの画像を10個使用していれば、そのページを表示するのにHTMLファイルとCSSファイル、画像ファイル10個で合計12個のファイルが使用されることになります。この場合は1ページビューでも12ヒットとなり、転送量も合計で「2MB」程度になるはずです。

一方、「テキストのみで画像なし」のページなら、HTMLファイルとCSSファイルのみで2ヒットとなり「20KB」程度のこともあります。

そのため、ページによっては転送量にかなりの差が出ることもありますし、一概に何ページビュー以上なら転送量が上限に達するということは言えません。

当サイトの事例

ちなみに、当サイトのようなテキスト主体の静的なホームページの場合、CMSによるアクセスはなく、画像なども圧縮して利用しているためデータの転送量はかなり少ないです。毎月の平均ではおおよそ「4GB~5GB」程度の転送量となっています。

データ転送量の例

このレンタルサーバーのアクセスログ解析の場合、クローラーなどによるアクセスもヒットしてしまうため、実際の人間によるページビューとは違いがあります。

そのため、実際のページビュー数についてはGoogle Analyticsなどのデータを確認する必要がありますが、このアクセス解析上の「5GB/月」の転送量を実際の月間ページビュー数で割ると、当サイトの1ページビュー当たりのレンタルサーバーの転送量は「約37KB」の計算になりました。

一方、当サイトで利用しているSIXCOREの転送量の目安は「70GB/日」となっています。

SIXCOREの転送量

仮に、この「70GB/日」を月に直して「2100GB/月」として計算しますと「5GB/月」程度の転送量ではかなりの余裕があることになります。

実際のところは不明ではありますが、この「70GB/日」を1ページビュー当たりのデータ転送量の「約37KB」で割ると「約200万PV/日」ということになるでしょうか、当サイトがこの上限に達する心配はまずないと考えています。

WordPressなどの動的なサイトの場合

ただし、あくまでも静的なサイトではということになりますので、WordPressなどの動的なサイトの場合は違ってくるはずです。

同社のWordPress運用に特化したサーバーに「wpXクラウド」がありますが、そちらでの想定PV数は以下のような記載があります。

wpXクラウドの想定PV数

この転送量目安の「300GB/月」を想定PV数の「~30万/月」で割ってみると、かなり大雑把な計算にはなりますが、1ページビュー当たりのデータ転送量は「約1,000KB」程度になってしまうため、当サイトの「約37KB」とはかなり開きがあります。

そのため、静的なサイトと動的なサイトでかなりの違いがありますし、画像の使用の有無でも違いが出てくるため、一概に何ページビューが目安というのはありません。

レンタルサーバーの上限ページビュー数の目安を確認する場合には、まずは「サーバーのアクセス解析の転送量」をGoogle Analyticsなどでの実際の「ページビュー数」で割り、1ページビュー当たりの転送量を計算してみることをおすすめします。

どのサーバーでも転送量の目安については、ヘルプページなどでたいてい公開されていますので、あとは計算した1ページビュー当たりの転送量から逆算してみるとよいでしょう。

この場合でもWordPressで更新する際のアクセスもあるため、正確ではないかとは思いますが、大まかな目安にはなるかと思います。

ブラウザでアクセスした場合の転送量との違い

ブラウザでアクセスした場合の転送量については、PageSpeed Insightsなどで調べることができます。

例えば、当サイトのトップページをチェックしてみると「939KB」のデータ転送量となっていました。

PageSpeed Insights

上記のサーバーのアクセスログから計算した「約37KB」の転送量とはかなりの差がありますが、これは広告配信などのデータ転送量も含まれているためです。

広告を掲載していないサイトマップページの転送量は「34KB」となっているため、概ね、上記の「約37KB」の数字とほぼ同じ結果になります。

広告なし 転送量

つまり、広告配信については自分のサーバーを経由せず、ブラウザと広告配信サイトとのデータのやり取りになるため、サーバーの転送量にはカウントされないものの、ブラウザでアクセスする分については転送量が発生することになります。

これは動画配信についても同様ですが、サーバーに動画をアップロードするよりも、YouTube動画などの埋め込みタイプを利用すると転送量を気にすることなく配信することができます。サイトで動画配信をする場合にはYouTube動画の埋め込みタイプを利用されるとよいでしょう。

レンタルサーバーの「容量」と「転送量」の違い

一方、サーバーのデータ容量が「50GB」などといった場合、200KBの画像を10,000個アップロードして2GBの消費とか、10KBのHTMLファイルを10万個アップロードして1GBなどと容量を消費していくことになります。

その他、アクセスログのデータや受信メールも合算される場合には、毎日のログデータと膨大な迷惑メールの受信で知らない間にデータ容量を使い切ってしまう場合もあります。もし容量を使い切ってしまった場合、FTP接続でファイルをアップロードしようとしてもできなくなりますし、アクセスログや受信メールなども残らなくなるので注意しましょう。

ただし、サーバーに容量の大きなファイルを置いておいてもアクセスがなければデータの転送量もゼロになるため、「容量」と「転送量」は全く違う意味になります。

一般的なレンタルサーバーの場合、転送量も容量もかなりの余裕を持って設定されているケースが多いため、それほど心配する必要はないかと思います。